「おいしい」と言いながら食べる

精神科医の大先輩である斎藤茂太さんが、面白いことを話しています。

「1杯目に『おいしい』と言ってお酒をほめ、『これから楽しく飲むぞ』と自己暗示をかけると、どんなお酒でもおいしくなる」

この言葉の「お酒」を「ごはん」に置き換えてみたらどうでしょうか。一見、子どもだましのようですが、じつはこれが意外と脳に効果があります。

「おいしい」と言いながら料理を食べていると自己暗示にかかり、口に入れたものが本当においしく感じるようになります。

すると、脳が活性化して快感物質が分泌されます。快感物質が分泌されれば、それがまた脳の働きを活発にするという連鎖反応が起こるのです。

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