底抜けに明るい人物

左から辛島健太郎(高橋文哉さん)、柳井嵩(北村匠海さん)
(『あんぱん』/(c)NHK)

<健太郎は、嵩が通っていた東京の芸術学校の同級生だ。入学試験会場で出会い、補欠合格。入学後に嵩と再会した。強引に嵩の下宿に押しかけてきて一緒に暮らすことに。卒業後は、嵩より一足早く出征したが、その後、小倉連隊で再会。戦後は、高知の闇市で嵩とともに商売をしていたこともある>

健太郎の学生時代から演じてきました。健太郎は人が好きで、人たらし。底抜けの明るさがあって、「この人のために頑張ろう」と思ってもらえるような人物。その部分は年を重ねても変わりません。

健太郎を演じる上では、「心臓の位置を5センチ上げる」というイメージを大事にしています。突拍子もなく何かを言い出すような、健太郎のあぶなっかしさやふわついた軽さを表現したくて。

外見では、学生時代に体重を増やしました。これは自分が想像したことですが、明るくて素朴な健太郎のような性格なら、母親や父親が優しいはず。健太郎の明るさや人に優しくできる性格が表現できるように少しふっくらしました。戦争中は減量して、戦後また増やして、加齢とともにまたちょっと痩せました。体重を増減させることで、うまく年を取った感じが生まれると思っています。