今田美桜さんがヒロインを務める連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合/毎週月曜~土曜8時ほか)。子どもたちの人気者・アンパンマンを生み出したやなせたかしさんと、妻・暢さんの夫婦をモデルとした物語です。<朝田のぶ>を今田さん、<柳井嵩>を北村匠海さんが演じています。嵩の学生時代からの友人で、NHKのディレクター、辛島健太郎を演じるのが、高橋文哉さんです。健太郎はのぶの妹・メイコと結婚。公私ともに嵩のよき理解者としてドラマを明るく盛り上げてきました。高橋さんにお話を伺いました。(取材・文:婦人公論.jp編集部)
朝ドラ出演に緊張
<特撮ドラマ『仮面ライダーゼロワン』(2019年~20年)で主人公の飛電或人 / 仮面ライダーゼロワン役を演じ、注目された。人気バラエティー番組『ぐるぐるナインティナイン』の人気コーナー「ゴチになります」にも出演しているほか、ラジオ番組のパーソナリティも務める。俳優活動を中心に多方面で活躍している>
デビュー5周年の節目のタイミングで朝ドラのお話をいただいて、すごく光栄でした。「朝ドラ」は大きな目標の一つでしたので、出演できることがうれしい一方で、他の作品とは違ったベクトルの緊張と不安があったことを覚えています。
<「ふうたんぬるかねえ」など、博多弁が印象的な健太郎。明るく素朴な性格で、重いシーンが続いた戦争パートでも健太郎が登場すると空気が柔らかくなった。視聴者からも愛されたキャラクターだ>
方言で長期間の撮影をすること自体が初めてです。台本を読んだときに、「大丈夫かな」と思いました。セリフが入った音源データをいただいて、それを聞いて現場に行きます。初回の登場シーンは事前に方言指導の先生と練習しました。あとは現場で気になるところを都度聞いていました。「方言が自然」と言っていただくことも多いのですが、旅行がてら博多に行って、現地の人の話し方を聞いたことは意味があったのかなと思っています。
今では、博多弁も耳になじんできたので、台本を読むと音が聞こえてくるようになりました。
嵩とたくや(大森元貴)とのシーンでは、北村さんと大森さんがシーンの終わりにアドリブをすることが多いですが、僕は博多弁なので難しくて。第20週過ぎたぐらいからやっと博多弁でアドリブが言えるようになりました。