大人の男性を観察して…
これまでの作品では等身大の役が多くて、演じた年齢のいちばん上が25歳くらいでした。『あんぱん』では、年齢を重ねていく健太郎を演じるので、大人の男性を観察するようになりました。
たとえば、現場にいる大人の男性は疲れたときに、肩をもむ。若い人は腕を伸ばして肩をほぐします。眼鏡の直し方も違います。若い人は、眼鏡の真ん中を押しますが、大人の男性は外側を押す。健太郎も眼鏡をかけるので、その仕草は取り入れました。
50代くらいからは、メイクでシミや白髪を増やしました。老けメイクの自分を初めて見たときにはわくわくしていましたが、今は慣れてしまいました。現場に行ったら、今はみんな老けているので(笑)。
今までのお芝居の引き出しが通用しないので、新しいものを取り入れている感じがすごくありました。