個人の資質で選ぶと、必ずお家騒動が…

家光の父母である2代秀忠・お江の方は、そうした部分を考慮して、弟の国松(のち忠長)が将軍にふさわしいと考えた。

でも家康は違いました。

これからは幕府という組織が機能する。将軍は無能であっても構わない。個人の資質で選ぶとすると、必ずお家騒動が起きる。

トップが無能であることと、徳川家ひいては幕府が割れる危険性。無難なのは前者である。

そう判断して「長男があとつぎ。才覚は問わない」というルールを確立したのです。