Q. 避難生活はどうなる?
A. 同行避難だけでなく、ペットと一緒に避難生活を送る「同伴避難」が必要だと私は考えています。
同伴避難が可能な施設は、少しずつですが増えてきているので、住んでいる地域で同伴避難できる場所をチェックしておきましょう。近くになければ車中避難や、テントを準備しておくのもひとつの方法です。
ただし、マンションなどが集中する都心部では、それも難しいのが現実で、今後の課題となっています。だからといって飼い主は何も備えなくてよいというのではなく、動物も参加が可能な避難訓練に参加する、先述したような備えを万全にするなどの心構えが大切です。
乳幼児を連れた親御さんや、介護の必要なご家族と一緒の方、あるいは障害のある方など、いわゆる「災害弱者」は非常時には大変な苦労を強いられます。ペットもまた、人間社会の中では災害弱者なのです。
あえてペット同伴のマイナス面をあげると、避難時の周囲の偏見や差別でしょう。ペットを飼っていない人たちの中には、動物と同じ空間にいるのを苦痛に感じる人が多いのも事実。だからこそ同伴避難所という棲み分けが必要なのです。
同伴避難が可能な施設は、少しずつですが増えてきているので、住んでいる地域で同伴避難できる場所をチェックしておきましょう。近くになければ車中避難や、テントを準備しておくのもひとつの方法です。
ただし、マンションなどが集中する都心部では、それも難しいのが現実で、今後の課題となっています。だからといって飼い主は何も備えなくてよいというのではなく、動物も参加が可能な避難訓練に参加する、先述したような備えを万全にするなどの心構えが大切です。
乳幼児を連れた親御さんや、介護の必要なご家族と一緒の方、あるいは障害のある方など、いわゆる「災害弱者」は非常時には大変な苦労を強いられます。ペットもまた、人間社会の中では災害弱者なのです。
あえてペット同伴のマイナス面をあげると、避難時の周囲の偏見や差別でしょう。ペットを飼っていない人たちの中には、動物と同じ空間にいるのを苦痛に感じる人が多いのも事実。だからこそ同伴避難所という棲み分けが必要なのです。
獣医師のホンネ
熊本地震の体験から「災害時こそペットが必要」
私がペットの防災や災害時の対応について考え、行動を起こすようになったのは、2011年に発生した東日本大震災の被災地の視察がきっかけでした。熊本へ帰ると、さっそく自分の病院をペット同伴避難所として開放できるよう「竜之介動物医療センタービル」として大改築しました。その3年後、熊本は2度にわたる震度7の大地震に見舞われたのです。
結果として、発災から避難所を閉鎖するまでの1ヵ月間、うちの病院で延べ1500人の飼い主さんとそのペットを受け入れることができました。そのときに痛感したのは、「災害時こそペットが必要だ」ということです。
私は動物の健康状態を見るため、ペットと人が別々に暮らす一般の避難所も回りました。そこで気づいたのが、人々の表情の違い。ペット同伴避難の方たちは、一般の避難所の方たちに比べて笑顔や会話が多く、明るく活気があったのです。
動物がそばにいることで心が和む、ペットを通じてほかの人とも共通の話題が生まれるなど、さまざまな理由が考えられます。しかし何より、ペットの世話をするためには落ち込んではいられません。ペットがいるからこそ頑張れるし、つらいことも乗り切れる。「助ける相手や、守るものがある人ほど強い」と感じました。
結果として、発災から避難所を閉鎖するまでの1ヵ月間、うちの病院で延べ1500人の飼い主さんとそのペットを受け入れることができました。そのときに痛感したのは、「災害時こそペットが必要だ」ということです。
私は動物の健康状態を見るため、ペットと人が別々に暮らす一般の避難所も回りました。そこで気づいたのが、人々の表情の違い。ペット同伴避難の方たちは、一般の避難所の方たちに比べて笑顔や会話が多く、明るく活気があったのです。
動物がそばにいることで心が和む、ペットを通じてほかの人とも共通の話題が生まれるなど、さまざまな理由が考えられます。しかし何より、ペットの世話をするためには落ち込んではいられません。ペットがいるからこそ頑張れるし、つらいことも乗り切れる。「助ける相手や、守るものがある人ほど強い」と感じました。