「なぜ、僕はこんなことをやっているのだろう?」

ところが、実際に企業に入社し、新入社員の立場になったとき、その思い込みがとんでもない誤解であることに気づかされました。

毎日満員電車に乗り、潰されそうになりながら通勤する。

上司、もしくはクライアントに対して、お世辞を言わなければならない。

あなたも社会人なら、きっと多かれ少なかれ、同様の経験をしたことがあると思います。

僕が就職したのは広告代理店だったので、さまざまなクライアントの商品を売る手伝いをしていました。

社会にとって役に立つかどうかわからないと思うような商品さえも、売る手伝いをしなくてはいけない。

「なぜ、僕はこんなことをやっているのだろう?」

「こんな毎日が死ぬまで続くのだろうか?」

決して、満員電車に乗るのがいやとか、お世辞を言うのがいやとか、自分が気に入らない商品を売る手伝いをするのがいやなどと、1つひとつの行為に嫌気がさしたわけではありません。

ただ、自由だった学生時代には感じたこともなかった「大きな力」が僕を圧迫していたことに、気味の悪さを感じました。

そして、その大きな力から逃れることができないことに気づいたのです。