「教える」から「引き出す」へ

ただ、ここで保護者の方たちにお伝えしたいことがあります。

こうしたことを講演会などでお話しすると、「どうしたらいいのでしょう?」「何をしたら考える力がつくのでしょうか?」「わくわくさせるには何が必要でしょうか?」といったような質問を受けます。

(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

多くの教育情報が「〜すべき」「〜しましょう」といったことばかりを取り上げているからかもしれません。

つい子どもたちに「与えよう」「させよう」「教えよう」といった視点になりがちです。

でも、私がお伝えしたいのは、別の視点・選択肢を持ってほしいということです。

それは、「この子は、すでにもうすばらしい力を持っているのだ」という視点です。

もっといえば、

「この子はもうすでに『考える天才』なのだ」

という目でわが子を見るのです。

すると、「与える」「させる」「教える」ではなく、もともと持っている力を「引き出す」となるのではないでしょうか。

この「教える」ではなく、「引き出す」という視点を持って関わることで、子どもは自然に伸びていく、ということをお伝えしていきたいのです。