脳内の物質が足りていない! ?

過度なストレスを受けた脳は、神経伝達物質がうまく作られなくなってしまうと考えられています。

これによって、気分がさえないとか、落ち込みやすくて憂鬱といった、心の症状も出てくるのです。

今のところ、セロトニンとノルアドレナリンとドーパミンという3つの神経伝達物質が不足することが、メンタル不調の原因であるということが言われています。

3つの神経伝達物質は、俗に「脳内ホルモン」とも呼ばれていて、

・セロトニンが足りないと思われる人は、不安やイライラが強い
・ノルアドレナリンが足りないと思われる人は、無気力で集中力に欠ける
・ドーパミンが足りないと思われる人は、ちょっと感情の機微が乏しくて意欲に欠ける

といった特徴があると考えられています。

このため、メンタル不調がかなり進行してしまった方には、これらの物質の伝達量を増やすべく、医師が投薬を行って治療することになります。

もちろん、そこまで疲れ切ってしまう前に、工夫できることはいろいろありますが、ここではまず、疲れは気の持ちようではなく、物理的に脳の活動にもダメージをもたらすということを覚えておいてください。

『精神科医が教える 休みベタさんの休み方』(著:尾林誉史/すばる舎)