ところが、自律神経のバランスが悪くなってくると、それがうまくいかなくなってしまう。

問題なく心拍を保てていたのが、バクバクしてくるとか、やたらに汗をかくとか。風邪をひいているわけでもないのに体温が上がって微熱が続くとか。

それまでは何事もなく過ごせていたのに、体の維持機能が破綻して、普段と違うことが起こってしまうということなのです。

このように、疲労やストレスを溜め込んでしまうと、脳がダメージを受け、心や体のさまざまなところに症状が出てきます。

何かをしんどいと感じるなら、それは「気のせい」や「気の持ちよう」ではなく、本当にあなたの心身に悪影響を与えている、ということなのです。

 

※本稿は、『精神科医が教える 休みベタさんの休み方』(尾林誉史:著/すばる舎)の一部を再編集したものです。

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精神科医が教える 休みベタさんの休み方(著:尾林誉史/すばる舎)

本当は疲れているのに、「いつのまにか、休みたくても休めなくなってしまった」、すべての人へ。サラリーマン時代、自身や周囲のメンタル不調に遭遇し、その後、精神科医になった尾林先生が、自身のクリニックや企業の産業医として、出会った多くの方々との対話から培った知見をもとにアドバイス。不安や焦りをなくして、休み上手になれるヒントが詰まった1冊。