新井素子さん(中央・撮影:中央公論新社写真部)/桑原水菜さん(左・写真提供:桑原さん)/嵯峨景子さん(右・写真提供:嵯峨さん)

コバルト作家を招いたトークショー

また、関連イベントとして東京・大手町で「新井素子と桑原水菜が誘う『コバルト』の世界」と題したトークショーを10月18日(土)に開催。

少女小説の研究をライフワークにする嵯峨景子さんが、当時コバルト文庫で活躍していた『星へ行く船』シリーズの新井素子さん、『炎の蜃気楼(ミラージュ)』シリーズの桑原水菜さんをゲストに迎え、なつかしい「コバルトの世界」を語り合う。

当時の『コバルト』の様子、作品執筆の裏話、他の作家との交流など、ここでしか聞けない話の他、大宅壮一文庫所有の雑誌『Cobalt』等関連書籍の展示も予定している。

 

読売カルチャー大手町教室で開かれるこのトークショー。会場はすでに満席で、現在はオンライン受講のみの受付となっている。

今回のトークショーについて進行役を務める嵯峨さんは、

「少女小説とは、10代の少女を主な想定読者層とする文芸ジャンルです。その歴史は明治期まで遡り、時代によってトレンドを変化させながら連綿と書き続けられ、読まれ続けてきました。

中でも1976年に創刊され、来年には創刊50周年を迎える集英社のコバルト文庫は、人気作家やヒットシリーズを多数輩出し、ながらく女子中高生たちに愛されてきたレーベルです。今回のトークショーでは、コバルト文庫で人気を博した『星へ行く船』シリーズの新井素子さんと、同じく『炎の蜃気楼』シリーズの桑原水菜さんのお二人をゲストに迎え、コバルト文庫やその母体となった雑誌『Cobalt』について語り合います。

新井さんは80年代のコバルト文庫を代表する人気作家ですが、他のSF雑誌からデビューした、いわば外部出身の作家です。一方、桑原さんはコバルトの新人賞からデビューし、90年代のコバルト文庫の看板作家として活躍されてきました。お二人それぞれの立場や時代の違いもふまえながら、読者を夢中にさせた作品の数々、そしてコバルト文庫という特有の場についても語っていく予定です。」

とコメントを寄せた。

 

また、集英社ではeコバルト文庫として、電子オリジナルの他、往年の名作の電子書籍の配信も行っている。

 

雑誌『コバルト』と少女小説の世界展

【展示期間】2025年10月14日(火)~11月15日(土) ※日曜・祝日は休館
【展示時間】11:00~18:00
【入館料】500円(65歳以上半額) ※展示雑誌以外の雑誌も10冊まで閲覧可
【展示・閲覧場所】雑誌の図書館大宅壮一文庫 2階閲覧室
トークショー
新井素子と桑原水菜が誘う『コバルト』の世界


【日時】2025年10月18日(土)14:00~15:30
【会場】大手町・読売新聞東京本社3階 よみうりカルチャー大手町教室
 ※会場は満席。オンライン講座のみ受付中
【受講料】よみうりカルチャー会員 2,750円/一般  2,750円
 ※他、維持費 220円
 ※1週間のアーカイブ配信付き
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