些細なことでも誰かの役に立てる
安藤 それは私も同感だけど、「好きなことが見つからない」という友達もいっぱいいるの。そういう人は、何か少しでも自分が役に立てることを探す方法もあるかもしれない。誰かが喜ぶことをやってみるとか。
加藤 和津ちゃんも、何かしているの?
安藤 数年前、長女(映画監督の安藤桃子さん)と一緒に「子ども食堂」のボランティアをしました。この間、好きなことが見つからないという友達にも、「一緒にやらない?」と声をかけたの。長年、主婦をやってきた人ならお米も研げるし、配膳もお手のものでしょう。
加藤 いいじゃない!
安藤 子ども食堂では、寄付していただいた食材を使って、栄養バランスの取れたメニューを考える必要があってね。それがきっかけで今、食育インストラクターの資格を取るために、通信教育で勉強している最中です。
加藤 前向きね~。
安藤 うつを抜けたら、元のポジティブな自分に戻ったみたい。タキ姉も、グレイヘア仲間と「チーム・ソルトン・セサミ(ゴマ塩の髪の会)」をつくって、以前から社会貢献活動をなさっているでしょう。今は、主にどんな活動をしているの?
加藤 59歳のときから、AAR Japan[難民を助ける会]のお手伝いを続けています。寄付を募って、主に紛争や災害などで困難に直面している東南アジアやアフリカの人たちを支援するための国際NGO。ザンビアやミャンマーにも行ったのよ。東日本大震災のときは翌日から現地へ入り、私も後日3日間、炊き出しに参加しました。
安藤 私も、あのときは自家用車に救援物資を積んで、何回も被災地まで届けに行きました。やりたいことが何も見つからない人は、些細なことでもいいから、ボランティア活動をしてみるのもいいんじゃないかと思う。
加藤 その際に大切なのは、頑張りすぎないこと。できる人が、できることを、できるだけする。ボランティア活動をする場合は、この3つのDが基本よね。