100歳になっても自分らしい生き方を
安藤 タキ姉のお母さまは104歳まで長生きされましたよね。
加藤 ええ。90代以降は2度も骨折し、102歳で舌がんになって手術もしたけれど、最後の最後まで社会にアンテナを張り、好奇心旺盛。自分の老いや病気もユーモラスに受け止めていた。そんな母の姿は明らかに、年を重ねるのは怖くないと思わせてくれたわ。
安藤 社交ダンスもシャンソンもそうだけど、タキ姉の姿を見ていて、いくつになっても「今を楽しむ気持ち」がすごく大切だと感じてる。今は膝の関節が痛むから無理はできないけれど、治ったら私も社交ダンスをやってみたい。
加藤 そう! 私は死ぬまで挑戦、そして進化だと思っているから。そのおかげか、70代になってますます自分が好きになったし、80歳になってまだ半年だけど、今の自分が一番好き。
安藤 私もやりたいことが山積みだから、まだまだこれから頑張りたいなと思っているの。
加藤 とくに昨今は、明日、何が起きるかわからない世の中でしょう。
安藤 明日があるかどうかもわからないし、一日一日を大切に楽しまなきゃもったいない。
加藤 せっかくここまで生き長らえてきたんだものね。それに、ある程度の年齢になったら、「人からどう見られるか」は気にしなくていいと思うの。母は、「私は100歳でも、100歳として生きているんじゃありません。人間として生きているんです」と言っていた。自分らしくいる――それが人生を最後まで楽しむ秘訣なんじゃないかしら。
安藤 私たち、何ごとに対してもチャレンジャーなところが似ていると思う。これからもお互いいろんなことに挑戦して、人生を満喫していきましょうね。