加藤タキさん(右)と安藤和津さん(左)(撮影:天日恵美子)
プライベートで長いつき合いだという、加藤タキさんと安藤和津さん。それぞれ80歳、77歳を迎えた今も、仕事に趣味に、充実した毎日を送っています。人生を楽しみ続けるために、大切にしていることとは――(構成:内山靖子 撮影:天日恵美子)

グレイヘアになって精神的にも自由に

安藤 先日は80歳のお誕生パーティに呼んでいただき、ありがとうございます。とても華やかで、素晴らしい会でした!

加藤 こちらこそ、来てくれてありがとう。自分で立ち上げた会社が50周年を迎えたこともあり、今年の5月にホテルの大宴会場で「80&50の宴」を開催したのよね。これまでお世話になった方々をお招きしました。

安藤 金屏風の前におとなしく座っているのではなく、すごくセクシーなコスチュームで社交ダンスを踊り、シャンソンとジャズをプロ並みに歌い上げて。「80歳でこんなに艶やかに歌って踊れるなんて」と、会場中がどよめいていましたよ。

加藤 デヴィ夫人も「今日のパーティはあなたが主役で客をもてなし、すごくよかった」と褒めてくださって、嬉しかった。

安藤 私も77歳で、一般に私たちって「おばあちゃん」と呼ばれる年齢でしょう? 80歳で「セクシーで素敵」と言われるのは、タキ姉(ねえ)くらい。

加藤 私、年をとることは、イコール老いることではないと思っているから。そもそも、「年をとる」じゃなくて「齢(よわい)を重ねる」。重ねたうえに、さらなる進化があると思っているの。私が本格的に社交ダンスを始めたのは67歳からだし、シャンソンなんて75歳からですもの。