戦国、江戸時代を通して、治療法はなかった

梅毒はご存じのように、コロンブスがヨーロッパに持ち込みました。それが戦国時代に、日本にもやって来た。初めての症例は1512年に発見されているそうです。

もちろん梅毒は死に至る病です。そして恐ろしいことに、戦国、江戸時代を通して、梅毒の治療法はなかった! 

水銀を用いた治療法がヨーロッパから伝わりましたが、効果がなかったのは言うまでもありません。

オーストリアのヤウレックという人がマラリア療法を行ったのが1917年、フレミングがペニシリンを発見したのが1928年、ペニシリンが梅毒に有効であることが認められたのが1943年というのですから、人類はずいぶん長い間、梅毒に苦しめられていたのでした。