「真摯に耳を傾ける」姿勢も必要

とはいえ、です。

冒頭に挙げたエピソードのように、「ほら、やっぱり」「案の定――」という結末を迎える。「あのとき、周囲の意見や忠告に少しでも耳を傾けていたら――」と後悔する。こうしたことも決して少なくないんですね。

周囲の人たちも「本人がよければそれがいちばん」とわかっているはず。それに嬉しそうな本人を前に「やめなよ」とはなかなか言いにくいものです。

それでもなお、娘に苦労をかけさせたくない両親や友だちの幸せを願う友人が、あえて「やめておいたほうがいい」と反対するのには、やはり「それなりの理由」があるということ。

もちろん、最終的に結婚を決めるのは本人なのですが、周囲の声にただ反発するのではなく「真摯に耳を傾ける」という姿勢も必要だと思うのです。

当事者である自分は、今、舞い上がって周りが見えなくなっている――。そのことを自覚して、一旦、冷静になる。

周囲からの反対や忠告を「客観的な意見」として受け止めた上で「この人でいいのか」を今一度、自問してみる。

その上での決断ならば、それはもうその人の人生です。

※本稿は、『選んではいけない男、選んではいけない女 - 銀座のママの実践的「恋愛・結婚論」』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。

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選んではいけない男、選んではいけない女 - 銀座のママの実践的「恋愛・結婚論」』(著:伊藤由美/ワニブックス)

東京の銀座で、政財界のVIPが訪れる「クラブ由美」のオーナーママを務めてきた著者が、パートナーとして選ぶと不幸になってしまいがちな異性の特徴を解説する。

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