影響を受けた先輩と同じ舞台に立つ喜び

今回の舞台では、過去に縁のあった方と再会を果たせただけでなく、共演が初めてという方もいらっしゃって、みんなで作り上げていくことに今からワクワクしています。

柄本明さんが座長を務める「劇団東京乾電池」に所属している江口のりこさんとは初めての共演になります。彼女のことは養成所の発表会から知っていて、メキメキ成長していく様子をみてきているので、ご一緒するのが楽しみです。そして松金よね子さんは、私が若い頃、劇団「テアトル・エコー」時代から観ていた方です。そんな松金さんと舞台に立てることが、とても光栄です。

大西多摩恵さんと、花王おさむさんとも共演は初めてですが、お二人は私が書いた作品に出てくださったことがあります。佐藤B作さんと同じ「劇団東京ヴォードヴィルショー」の旗揚げメンバーである花王さんは、1989年にPARCO SPACE PART3で上演した『月の上の夜』に出演していただきました。

大西多摩恵さんは、仲代達矢さんの「無名塾」の一期生。つまり役所広司さんより先輩ってことですね。そんな多摩恵さんが、2025年1月に私の古稀記念2作連続公演のうち『りぼん』に出てくださいました。人柄が良くて熱心で、若い人たちの稽古にずっと付き合ってくれたんです。

古稀を迎えても、初共演という形で新しい出会いがあることは、有難いこと。そして、私より年上の皆さんは、芝居をやるとより一層元気になる方達ばかりです。そんな背中を見て、私自身も力を貰っています。

『また本日も休診~山医者のうた~』製作発表記者会見にて(撮影:本社 奥西義和)