原動力は「怒りと孤独」
こう見えて私は、もともと暗い性格なんですが、いつも陽気で明るい役をいただくことが多く、そのイメージが強いのかもしれません。でも、心の中に“怒り”や“孤独”があるから、芝居を書くことができる。
2024年11月に最愛の母を亡くしました。この先、この痛みを乗り越えるってことはできないと思います。大好きだった人に二度と会えないわけですから。でも痛みがある分、生活の中で母親が教えてくれたこととか、かけてくれた言葉が、いろんな場面で聞こえてきます。母が自分の細胞の中に、まだ生きているんだって思うしかない。親が亡くなったってことを受け入れるということはそういうことなのかなと思います。
私は離婚して6年になりますが、この先ひとりで生きていく、と決めているわけではありません。例えば、パートナーに甘えたりしながら一緒に暮らして、料理とか掃除とか家のことだけをやる生活を3年くらいならしてみたい気持ちが今はあります。私の世代は、女性が劇作家や演出家を目指そうとした人は大半が独身で、結婚していても子どもがいる人はほとんどいない。女性はどちらかを選ばなくてはいけませんでしたから。今も家の掃除をしながら、あれをやらなきゃ、これもやろうと思っていると、あっという間に仕事に行く時間に。ひとりの今、収入が途絶えたら生活できませんから、相手がいてこその理想ですが。
ただ、私と結婚したら面倒くさいんじゃないかな(笑)。多分ずっと喋っていると思いますし、興味関心が多岐にわたっていて、反戦活動して、芝居見て、映画見て、舞台の演出をして、台本を書いて、全部に付き合える人なんてそうそういない。私が転びそうになったらサッと支えてくれて、お姫様抱っこもしてくれたら、さらに理想的ですが…いないですよ、なかなか。それは分かっています。でもどこかにいるんじゃないかと思って、諦めてはいないです。






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