驚異的な染谷将太さんの練習量

――染谷さんはどれくらい練習されたのでしょうか?

松原さん:公式の練習回数で言うと今日までに18回。1回あたり2時間ぐらいですね。過去の他の作品で漫画は描いたことがあるそうですが、筆は初めてだったので、難しいとおっしゃっていました。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

向井さん:それに加えて現場の横などでも練習されています。1ヶ月後の撮影内容が分かってきたら、『そろそろやりましょうか』という感じで、新しい稽古に取り掛かっていただきました。

染谷さんは歌麿役なので、どうしても顔を描くシーンが多い。先ほどもお話しましたが、それを筆で描くのはとても難しかったと思いますが、徐々に『歌麿が描く顔ってこういう感じかな』とつかめたようで。

後半の練習で『今日はこれを』と題目を出すと、一発で形になるまでに。歌麿の顔はこういう特徴だな、目はこうだなというのが頭に入ってからは、ぐんぐんと上達されましたね。

松原さん:古川雄大さんは本番の何時間も前に入ってきて、ノンストップで練習をしていました。もちろん別に稽古日も設けていましたが、それに加えて、自分の楽屋にまで持ち帰って練習されていて。本番では華麗に一発OKでした。