お決まりのシーン、実は史実では…

町奉行が颯爽とお白洲に登場し、凜とした声で罪状を子細に暴き立て、「その所業許しがたし。よって、市中引き回しの上、磔、獄門申し渡す!」と判決を読み上げ、極悪人が「ひえ~」と崩れ落ちる。

本郷先生のロングセラー!『「失敗」の日本史』(中公新書ラクレ)

時代劇のお決まりの名シーンですが、歴史通ならご存じの通り、実はこの場面、史実にはありません。

というのは、町奉行だけで死刑判決を定めることはなかったからです。

では死刑を決定するのは誰なのか?もしくはどうやって定められるのか。

答えは評定所の合議です。