好き嫌いで判断されている

ある日、担当の役員も参加して、大型の新規プロジェクトのリーダーを決める会議が開かれました。役員も含めてチームメンバーの多くは、これまでの業績や経験から小沢さんが適任だと思っていました。しかし、Dさんの口から出た名前は「リーダーはEさんでいきましょう!」でした。

驚いたメンバーの何人かは、「小沢さんのほうがこの手のプロジェクトの経験が多いと思うのですが……」などと、Dさんの方針に異論をさしはさんでくれました。しかし、Dさんは「最近のEさんの業績には目を見張るものがある。今回のプロジェクトのリーダーとしても、どんな活躍をするか期待しています」と反対意見を一蹴し、役員に同意を求めました。

「Dさんがそこまで言うならE君に任せてみようか」と役員も同意したので、結局リーダーはEさんに決まり、会議後、納得のいかない表情を浮かべる小沢さんに同僚たちは同情を寄せていたということです。

小沢さんの話を聞いていて、Dさんは部下を実力ではなく好き嫌いで判断し、部署を運営しているという印象を受けました。このような上司のもとで働くようになってしまった場合、部下はどのようにすればよいのでしょうか。