こうして血流が不足すると、全身に次のような不調が表れることになるのです。
●二酸化炭素や老廃物がうまく回収できないため、疲れやすさや体のだるさ、息切れが頻繁に起こるように。
●熱を産生できなくなり、手や足が冷える。
●脳の血流が途絶えると、物忘れなど認知機能の低下が表れる。認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」の人の脳には、毛細血管がゴースト化した「白質病変」が、健康な人の約2倍もみられたという調査結果も。
●酸素や栄養不足で肌の新陳代謝が滞り、シミ、シワ、くすみ、抜け毛が増える。
●骨の周囲にある毛細血管が消失すると、酸素不足になり骨の新陳代謝が低下。骨粗しょう症を引き起こす原因になる。その結果、身長が縮んだり、背中や腰に痛みが生じることも。
●毛細血管が集まっている腎臓の機能が低下すると、体内の水分量調節が滞って、足や顔がむくむように。
●小腸に密集する毛細血管が収縮と弛緩を繰り返すことで起こる蠕動(ぜんどう)運動が弱くなり、便秘がちになる。
●眼球周辺の老廃物の排出が低下し、疲れ目やドライアイ、視力低下を招く。
●内耳への血流悪化が、難聴の原因に。高音域が聞こえづらくなる。