気づけば、毎日がとても苦しくなっていた

異動は、新宿高島屋店の私と表参道店のエキスパートが入れ替わる形でした。

以前から活躍していた彼の代わりが、私に務まるだろうか。

異動してからも彼がいた存在の大きさを感じて、自分で自分に勝手にプレッシャーをかけていたのでした。

そんな中、海外イベントにお客様のアテンドをする予定がキャンセルになり、その後も二つのイベントで成果が上げられない状況が続きました。

それをきっかけに、「期待に応えられなかった」「エキスパートとして相応しくない」「自分は必要とされる人材ではない」と自分を否定するようになりました。

気づけば、毎日がとても苦しくなっていました。

あんなに大好きだった接客も楽しいと思えず、長いトンネルの中にいるようで、真っ暗で先が見えない感覚でした。

情けなくて人に言えませんでしたが、「この状況から逃げたい」という思いが日に日に芽生えていたのだと思います。

でも、私はそれを認めたくなくて、「他社でチャレンジしたい」などとすり替えて考えるようになっていました。