想像以上のニーズ

第1弾の商品は好評だったものの、「ダーツの縫い目がバストトップのように見えてしまう」などの声が寄せられたことから、さらに研究を重ね、2025年6月からクラウドファンディング第2弾を実施。29日間で購入金額1000万円を達成した。

解放感を重視したno-buのTシャツ=キャンプ提供

主な購入者は30代後半~60代。当初は「サウナ後のリラックスウェア」という文脈でのアピールを考えていたが、予想外に多くの場面で求められていたことがわかった。
キャンプが今夏、30~50代の働く女性300人に聞いた調査では、自宅で「基本ブラを着けない」人は、37.7%。「時々外す」の13%を含めて半数超に及ぶ。「できればブラを着けたくない」「解放されたい」と感じたことがある女性は68.6%に上る。一方でノ―ブラで過ごすことの不安は「垂れの心配」「乳首の透け」という声が目立った。

鈴木さんは「日常着としてブラジャーをしないで済む服が欲しいという声が多くあったんです。自宅でブラジャーを着けるのは夫や思春期の息子の目を気にしているからで、本当は着けたくない、という方もいらっしゃいました」という。肌が弱いのでブラジャーがつけられない人や、「作業に集中したいときはブラジャーの締め付けがつらい」と購入したケーキ職人の女性もいたという。

今夏は商品点数も増やし、ボーダー柄のシャツや半袖のワンピースなど7型を提案。「スッキリしたシルエットで外出できるデザイン」にこだわることで、単なる部屋着Tシャツとは一線を画した。

意外なニーズもあった。「防災バッグに入れました」という声が寄せられたのをきっかけに、キャンプは今年9月に防災グッズとして福島県の矢吹町に一部商品を寄贈。地震や大雨などで避難所生活を送るとき、下着の洗濯や着替えは女性にとっては大きな問題となる。ブラレスウェアなら干していても単なるTシャツにしか見えないというわけだ。

秋冬用の衣料のモデル
秋冬は、重ね着での着用を提案するという=キャンプ提供

家で着るつもりで買った人も、慣れてくるとキャンプや温泉、旅行にと着用範囲が広がる傾向にあるという。榊原さんは「締め付けから解放されたいというニーズに季節は関係ありません。秋冬の新商品も予定しています」と話している。

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