腕のいいお笑いタレントがMCになるワケ
逆に身近な人にも言えない相談や悩みを、カウンセラーやお坊さん、神父さんなどに聴いてもらうと、スラスラと話せることがあります。
そういう職業の人に限らず、誰かに話して「今日はたくさん話したなぁ」「しゃべり過ぎたなぁ」「話してすっきりした」という経験が、あなたにも一度や二度はあるはずです。
どうしてそのときはうまく話せたのでしょうか?
それは、聴き手がうまかったからです。
モーニングショーやワイドショー、バラエティ番組などで、一流のお笑いタレントがMCを担当するのは、彼らがしゃべりのプロであるのはもちろんですが、聴き手のプロでもあるからです。
彼らを注意深く見ていると、たくさん話しているようで、実は発言の量は多くありません。そして大事なのは、自分の話をほとんどしないこと。それでも、番組はスムーズに進行しています。
司会者は他の出演者に話を振ったり、会話を回すといったファシリテーター(進行役)の役割を担っていますが、基本的には「聴く仕事」だと私は思います。
聴き手が上手だと、会話はスムーズに進むものなのです。