マラソンに目覚めたきっかけは心筋梗塞

仕事人間で多忙なうえに、夜も接待でお酒をよく飲む日々でした。肩こりはいつものこと。あまりにひどくてマッサージに駆け込んでは「パソコンのしすぎですよ」と言われるほど。

それがあるとき、深夜にトイレで意識を失い、夫が救急病院へ連れて行ってくれたのです。車内で意識が回復し、家に帰りたいと言うと、夫が「一応病院で診てもらおう」と言います。促されて診察を受けると「心筋梗塞です。このまま放っておいたら突然死したかもしれません」と言われ顔面蒼白に。入院治療を経て無事に退院しましたが、薬が手放せなくなりました。

せっかく助かった命。予防にはランニングがいいと聞き、およそ走ることなど興味のなかった私が走り始めました。将来はフルマラソンに挑戦したいと思っています。

(会社員・59歳)

 

生きるための決断が自信につながって

もともと周囲に影響されやすい性格で、人に言われたことを真に受けて泣いたり失敗したり……。自分でも幼稚だと思っていました。

ちょうど10年前、人間ドックで乳がんが見つかったのです。仕事はどうする、乳がんだなんて会社の人に知られるのは嫌だ、年老いた両親もかわいそう、と不安ばかりが先に立ちました。手術や抗がん剤の投与など、自分で決めなければならないことも山積み。ネットで調べ、本を読み、同じ病気を経験した同僚に話を聞き、主治医に質問して、治療法を自ら決めました。それが私の生まれて初めての「決断」だったのです。

退院後、不安から情報に踊らされて買いまくっていた健康食品はすべて捨てました。何をやっても結果は同じ。今は前向きに生きています。決断が自信になりました。

(会社員・61歳)