同じ人と同じ関係を続けられるほうが奇跡的なこと

ライフスタイルの変化とともに、考え方や価値観もまた変化していくものです。コロナ禍や再雇用による生活の変化で、ご友人のライフスタイルも考え方も少しずつ変わってきたのかもしれません。

長年の友情のかたちが変化していくことも、ごく自然なこととはいえ、こちらは変わらずにいたい場合は、心にぽっかりと穴が空いたような気持ちになりますよね。

『喪失感の壁-きもち次第で何があっても大丈夫』(著:和田秀樹/中央公論新社)

けれど「同じ人とずっと同じ関係でいられること」のほうが、むしろ奇跡的だと私は思います。

昔の関係を失ったと考えるのではなく、いまのその人との、新しい関係をつくっていくと考えると、気持ちが楽になるかもしれません。

たとえば、以前のように頻繁に会ってお酒を楽しむことがなくなっても、たまにSNSやメールなどで近況報告をするような関係だって、一つの友情のかたちではありませんか。