65歳以降も働き続けている現役のシニアFP

私は1959年生まれで80年代前半に朝日新聞社に入社、30年以上、出版部門に在籍しておりました。その間、週刊誌『AERA』や『週刊朝日』などで主に経済分野を取材し、記事を執筆してきました。

取材がきっかけで家計マネーに興味を持つようになり、その流れでファイナンシャル・プランナー(FP)や社会保険労務士の資格も取りました。

マネー取材もかれこれ30年近く続けていて、65歳で会社を定年退職した後も各種マネー相談に従事し、『これだけ差がつく!老後のお金 55歳から15年で2500万円をつくる』のような執筆の仕事も続けています。

つまり、60歳後も会社で頑張り、65歳以降も働き続けている現役のシニアFPでもあるのです。

もちろん、そんな人生を送っているのは、私だけではありません。

日本老年学会と日本老年医学会が高齢者の定義を「65歳以上」から「75歳以上」に変えるよう提言したのは2017年のことでした。

健康寿命(健康上の問題なく日常生活が送れる期間)の観点からも今の高齢者は元気な方が多いと言えます。

「世界保健統計」2023年版によると、日本人の健康寿命は男性72.6歳、女性75.5歳で、世界第1位です。20年前と比べると約3年延びています。

こうしたことを考えると、60代後半は言うまでもなく、70代もほぼ現役と変わらない体力と知力を備えている人がこれからはますます増えると言えます。

あらゆる意味で「高齢者=弱者」とするステレオタイプから脱却し、人それぞれの道を考え歩むべきと感じます。