センターの職員に言われたこと
そもそもシルバー人材センターに登録する時、Jさんはセンターの職員にこうハッキリと言われた。
「この仕事で生計を立てることはできません。あくまでも年金やお給料がある人の、副業レベルの収入です。そのことをご承知おきください」
全国のシルバー人材センターで働く人の平均的な報酬額は月3万6000円、時給はほぼ最低賃金だ。シルバー人材センターが紹介するのは、「生活費を稼ぐための仕事」ではなく、健康維持や社会貢献をしたい人のための、「小遣い稼ぎ」の仕事である。
「私が受け持つ仕事の一つ、公園の掃除は運動不足解消にはちょうどいいですよ」
公園のトイレ掃除は業者が入るため、Jさんの役割は、落ち葉集めやごみ拾い。自分で掃除をする日が選べて、天気の悪い日は行かなくていい。働く時間は1日あたり1時間半程度。月3万円ほどの収入だ。
「仕事をするのは月8回と決まっていて、自宅から半径50m以内にある4か所の公園を掃除しています。公園と言っても、遊具もない小さなベンチが一つある程度の公園。1時間半以内に4か所を回って掃除をする。それ以上やっても、お金はもらえない」
3連休があると、そのうち1日は絶対やって欲しいと言われているが、それ以外にルールは特にない。タイムカードもなく、勤務は自己申告だ。
