(写真提供:Photo AC)
国士舘大学大学院客員教授・八幡和郎先生は、「近代日本において、全国のどこで生まれても地元の各都道府県に名門高校があり、良質な高校教育を受けることができることは国力の源泉となってきた」と語っています。当連載では、そんな八幡先生の著書『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』から一部を抜粋し、全国の名門高校をご紹介していきます。今回取り上げるのは「雙葉高校」と「田園調布雙葉高校」です。

雙葉高校・田園調布雙葉高校 私立/女子校/中高一貫/東京都千代田区六番町

カトリック系で究極の「お嬢様学校」といわれるが

「雙葉」といえば、美智子上皇后陛下と雅子皇后陛下を連想する人も少なくないだろう。美智子皇后陛下は雙葉小学校で学ばれたが、ご実家の正田家から遠かったので、中学からは聖心女子学院中等部(港区)に移られ、高校、大学へ進まれた。雅子皇后陛下は、モスクワの日本人小学校から帰国後、雙葉小学校の姉妹校である田園調布雙葉小学校に編入、田園調布雙葉高校(世田谷区)の途中でボストンのハイスクールに転校するまで学ばれた。2代続きで皇后陛下がカトリック系の学校出身であるというのも興味深いことである。

運営母体である雙葉学園は、フランスのサンモール修道会(幼きイエス会)によって設立された。明治42年(1909)、同会のメール・セン・テレーズが築地明石町(中央区)に雙葉高等女学校を開校し、翌年に六番町(JR四ツ谷駅の北東)に移転した。さらに、小学校、幼稚園も設立され、戦後、高校も設立された。

雙葉中学では、3年生のときに全員がフランス語を週1.5時間学び、雙葉高校では、高校一年で必修、それ以降もフランス語を第一外国語として学ぶことが可能である。講義も含めて宗教教育は充実している。

完全な中高一貫校で、募集は幼稚園が40名、小学校が40名、中学校が100名で、高校からの募集はない。学校行事を外部に公開したりしないのは、お嬢様学校として好奇心の対象となりやすいので安全面での配慮もありそうだ。