実は時代劇大好き
おじいちゃん子だったので、幼いころから祖父と一緒に時代劇を観て育ちました。『暴れん坊将軍』や『必殺仕事人』『水戸黄門』…。好きな作品はたくさんあります。『水戸黄門』はいつも決まった時間になると印籠を出すのがおもしろくて。王道であり定番の展開も好きなんです。
芸能界デビューした後に、日本舞踊を始めたのは時代劇がきっかけでした。「自分には個性がないから何か始めなくちゃ」と考えたときに、「おじいちゃんが時代劇好きだったし、いつか出演したいな」と思ったんです。
<『浮浪雲』はジョージ秋山さんの漫画が原作。繰り返し映像化されてきた作品だ。舞台は幕末。主人公の雲は女物の着物に髪をおでこの前で結んだ風変わりな男。品川宿の問屋場の主だが、ふらふらしてばかりの自由人。雲に代わり、お店を仕切るのが倉科さん演じる妻のかめ。おおらかで愛嬌たっぷり、夫や息子の新之助を深く愛し、喜怒哀楽が激しく、くるくると変わる表情が魅力的だ>
かめは、雲さんのことをすごく愛しています。雲さんはいつもふらふらしていて飲み歩くし、お店で働くこともない。お店のお金をちょろまかすこともあります。それでもかめは雲さんのことを愛しているし、支えたい。「帰ってきなさい」と強くは言わないですが、雲さんがいないとムスッと不機嫌になる。喜怒哀楽が激しい女性で、息子の新之助とも対等に喧嘩する。すごく人間味があって面白い役です。
つかみどころがない雲さんだからこそ、かめさんは惹かれているんだと思います。雲さんは「あちきと遊ばない?」と女性に声をかけてばかりの近所でも評判の遊び人。でも、どこか芯がしっかりしている。信頼関係があるから、「何やっているの」というちょっとあきれた思いはあるけれど、かめさんの愛が勝る。かめさんの器の大きさを感じます。ただ、私だったら雲さんみたいな旦那さんは寂しくなってしまうかもしれません(笑)。ふらふらして家に帰ってこなかったり、ほかの女性に声をかけたりされたら、ちょっと悲しくなりそうです。
雲を演じる佐々木蔵之介さんは一挙手一投足がすごく美しくて、日本舞踊でもなさっていたんじゃないかと思うほど。何でもできるかっこいい先輩です。