その後も、肋骨が折れる音が時折しますが、処置はやめません。
最中に後輩が、「俺、患者さんを助けてるのか殺してるのか、よくわからないっす」と言ったんです。30分、心臓マッサージを続けましたが、結局その患者さんは亡くなりました。
この後輩の一言が、高齢者への延命治療というものを如実に表しているなと、感じています。
では、実際にどんな方法があるのか、わたしの勤める病院で延命治療に関する承諾を得るときに、説明している医療処置の一つを紹介します。
普段から病院でおこなわれている治療だけれども、高齢者へ施すとメリットよりも患者さんへの不利益が優ってしまうことも場合によってはあります。
なぜ、延命治療を控えるという事例やニュースが増えてきているのか、その人のいのちを救うってどういうことなのか、先ほどの、心臓マッサージで肋骨が折れたおばあさんの事例を思い出しながら読み進めてもらえると、自分や家族がそうなった場合をイメージしやすいかと思います。