「鮪のレアカツ」(撮影:福岡拓)
現在発売中の『婦人公論』(6月9日号)の料理連載「ヘルシーキッチン」では、「鮪(まぐろ)料理」を特集! 日本人の大好きな、鮪。本鮪をはじめ、めばち、びんながなど種類が多く、それぞれに味わいも違います。ただ鮪は、おろし身をわさび醤油で楽しむことが多く、バリエーションが少ないのがちょっと残念。そこで、本当においしいヅケの作り方か塩で締めた旨味たっぷりの一品まで、鮪のおいしい食べ方をいろいろ紹介します(料理=林幸子 撮影=福岡拓 スタイリング・構成=関澤真紀子)

鮪はさまざまな調理法で楽しめる食材

刺身パックvs.柵。便利さを考えると、つまや薬味も揃ったパックですが、おいしい刺身を食べたければ柵がおすすめ。刺身はやはり切りたてがいちばんおいしく、アレンジも楽しめます。

柵を買うときは、身が締まってドリップの出ていないもの、色は鮮やかで、シミと呼ばれる斑点や血栓のないもの、筋目の間隔が広くて平行に入っているものを選んでください。

冷凍の柵の場合は解凍がポイント。海水より濃い塩水を作り、柵を浸けます。浸ける時間は、ガチガチに凍っていれば1~2分、表面が少しやわらかくなっていたら30秒~1分。その後、水気を拭き取りキッチンペーパーで包み、さらにラップで包んで冷蔵庫に入れ、1日かけて解凍しましょう。

刺身は切り口が味に大きく影響します。おいしく切るには、切れ味のよい包丁を使うこと。使う前にシャープナーで研ぐだけで、味わいは確実にワンランク上がります。

世界中で漁獲される鮪は、各国でさまざまに料理されています。もちろん刺身で十分おいしい鮪ですが、ひと味違ったおいしさをぜひ楽しんでみてください。今回は、主な種類を使ってご紹介します。
 

「刺身はやはり切りたてがいちばんおいしく、アレンジも楽しめます」(林さん)