「フランス産リムーザン牛ヒレ肉のステーキ」(左)と「梅山豚の自家製パテ・ド・カンパーニュ」。ステーキの肉は、このヒレ肉のほかサーロインやランプなどその時々の仕入れ状況で変わる。サシがほとんど入らぬ赤身ながら、驚くほどやわらかい。料理は3800円の“グランセラフェコースか”ら。このほか、スープと魚料理、デザートがつくフルコースだ。魚料理がつかない2500円のコースもある


肉焼き達人のビストロ

“パリで最も美味しいステーキ店”との呼び声も高い「ル・セヴェロ」。その海外初出店となる西麻布店に続き、昨年5月、目黒は行人坂近くに姉妹店としてオープンしたのが「セラフェ」だ。開店当初はディナーのみの営業だったが、今年からランチも開始。パリ本店から直輸入するフランス版銘柄牛「リムーザン牛」を気軽に楽しませてくれる。

「豊かな自然環境のなかで牧草を食べさせ、ストレスを与えることなく育てるリムーザン牛は、あっさりとしていながらも、独特の香りと濃い鉄分の味わいが特徴ですね」とは、齊田武シェフ。パリの「セヴェロ」を始め、フランスで11年、研鑽を積んできた肉焼きの達人だ。ランチではこの「リムーザン牛のステーキ」をメインに、前菜も写真の「梅山豚の自家製パテ・ド・カンパーニュ」のほか「梅山豚の自家製ロースハムのシーザーサラダ」など肉づくし。

「ステーク・アッシュ」は、“セラフェランチの”一品。つなぎなし100%ビーフの粗挽きハンバーグだ。中はレアの状態に焼き上げている

一人前120gのステーキは、ボリュームもフランススタイル。とはいえ、赤身肉なればこその後口の軽やかさで、思いのほかすんなり胃の腑に落ち着くはずだ。コースのほかメインが週替わりの“セラフェランチ”もおすすめ。サラダにミニデザート、食後の飲み物もついて1500円はかなりお値打ちだろう。