こうして書いていると、とても浮世離れしていると思われるかもしれないけど、私だけじゃないはず。こんなふうに漫画家なら誰しもが、登場人物の声を聴きながら描いているのではないかな、と思っている。

連載が終わったとき、とにかくほっとした。それと同時に、頭の中の声が消えた。ずっと同じ部屋にいて、テーブルを囲んで、いつもワイワイと騒いでいる登場人物たちの声を聴いているイメージだった。その人たちが、終了と同時に消えていった。

「ああ、これが終わるっていうことなのか」と思った。力が抜けて何もできなかった。

 

全力で走って、牧野つくしに伴走してきた。彼女の足が速くて、たくましくて、追いつけないときもあったけど。

「もし、こんな子がいたら、友達になりたい」と思って描き続けていた。「間違いなく私の友達だったな」と今は思っている。

 

※本稿は、『花より漫画』(神尾葉子:著/KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

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