50〜60代で亡くなる人たち

リクルートの最初の上司は、65歳のときに肺がんで亡くなりました。周囲が続々と禁煙するなか、ずっとヘビースモーカーでしたから、それも影響したのでしょう。

また、私が独立した直後からお付き合いのある取引先の元総務部長のIさんも59歳で肺がんが発覚しました。上司と同じくステージ3Bでした。

『定年5年前からの「やってはいけない」 1万人の体験談からわかった「後悔しない会社人生の終え方」』(著:大塚寿/PHP研究所)

人づてに肺がんの闘病中と聞き心配していたのですが、Iさんからある年の年賀状にゴルフのお誘いがありました。

ゴルフをご一緒したところ、なんと肺がんは寛解したというのです。

抗がん剤を選択する際、主治医から「効果は強いけれど、副作用も強い抗がん剤。効果は弱いけれど、副作用も弱い抗がん剤。どちらをご希望ですか?」と問われ、迷わず「弱いほう」と答えたそうです。

抗がん剤が投与されている間、かつてのマンガや映画で親しんだアメリカンヒーローが小さくなり、自分のがん細胞と闘っている映像をずっとイメージしていたそうです。そのイメージトレーニングが奏功したかはさておき、抗がん剤が体に合っていたのは間違いないでしょう。

ショートホールの待ち時間、何気なくIさんに元人事部長の近況を尋ねました。その前年に長時間の電話取材を受けてくださっていたので、お礼の会食にお誘いしようと考えていたからです。そうしたら、なんと就寝中に動脈瘤でお亡くなりになったというではありませんか。

また、課長職のコミュニケーション研修を共に作り上げた、別の会社の人材開発部長も、60代半ばで心不全で亡くなったそうです。

数年前に営業コンサルをした企業の営業部長も心不全で、50代後半の若さでこの世を去りました。リクルート在籍中も独立後も交流があった旧知の間柄で、忘年会で盛り上がっていた彼の姿はいまだに忘れられません。

こうした事例をまだまだ挙げられるほど、50〜60代で亡くなる人はとても多いのです。

行きつけの美容室のオーナーは、この1年で60代のお客様が立て続けに3人も亡くなったと話していました。