子どもたちに「リビング・ウイル」を作成した旨を伝えると、納得してくれました。これがあれば、いざという時、子どもたちは迷ったり葛藤したりせず、医療機関に私たちの意思を伝えてくれるはず。ですから夫と私にとって「リビング・ウイル」の作成は、自分たちのためだけではなく、子どもたちのためでもあったのです。

いざという時にどうするか、子どもの側からは、なかなか親に言いづらいと思います。なかには「何を言ってるんだ。まだまだ元気だぞ」なんて、不機嫌になる親もいるかもしれません。

でも親の側から子どもに話せば、怒る子どもはいないでしょうし、「そういうことも考えなくてはいけないんだ」と、気づいてもらえるきっかけになるのではないでしょうか。

まわりの方のお話を伺うと、60代では「死ぬ時のことを考えるのはまだ早い」と考えている方が多いようです。でも人間、いつなんどき、何が起きるかわかりません。生まれてきた以上、死は必ず訪れますし、それがいつであるかは知らされていませんから。