次に登壇したのは、未利用魚のサブスク「フィシュル!」を展開する株式会社ベンナーズの円城寺椋さん。代々家業が仲買に携わっていたという円城寺さんは、「日本の漁業生産量335万トンのうち、約117万トン(東京ドーム1個分)、3527億円が廃棄されている」と漁業の課題や起業の思いについて説明。日本近海には3800種もの魚種がいるが、認知度や漁獲量が少ない、加工しにくい、サイズが不揃い、傷がついているなどの理由で、私たちの食卓には20~30種類しか並ばないという。

それらの魚を丁寧に処理してパッキング、冷凍し、魚のミールパックとしてサブスクで販売しているのが「フィシュル!」で、現在有効会員数は1万5000人を突破したそう。今回の提供メニュー「江戸前クロダイ茶漬け」に使用されるのもこのシリーズの1品だが、解凍してご飯にのせて「丼」としていただけるほか、焼くだけ、ゆでるだけの簡単調理で食べられるので、利用することで「未利用魚を活用する」という社会貢献になるという。普段スーパーでは見たことのないようなお魚をいただけるのが楽しみになりそうなサービスだ。

最後に一般社団法人 日本茶アンバサダー協会の満木葉子さんが登壇。抹茶が世界的にブームになったことで、煎茶が足りなくなっている現状などを説明。また「輸送コストの上昇で、安価なものの多いお茶は割が合わないので打撃を受けています。また、傾斜地での作業なども多く、体力的な問題で女性の参入が難しい産業でもあります」と直面している課題を語った。

また、お茶が飲まれなければ農家が作らなくなり、耕作放棄が起きた結果、緑の美しい茶畑の景観が失われ、里山が荒れることで、熊や虫の問題が発生するという。お茶を積極的に飲むことで、地域の雇用にも貢献し、自分にもいい効果があると満木さんは勧める。「外国などに行くとき、お能を習得して披露するにはかなり時間がかかるが、おいしいお茶を淹れることは簡単で日本文化を発信する文化交流になります。また、カテキンやテアニンも含まれるお茶は病気の予防にもなり、鼻がむずむずするこの季節にもぜひ飲んでほしい」とアピールした。