厚生労働省が2025年7月に発表した『令和6年簡易生命表』によると、2024年の平均寿命は女性87.13年、男性81.09年となり、国際比較では、女性は40年連続で世界1位を維持し、男性は6位となったそうです。そんな中で、東京大学名誉教授である血液学者の北村俊雄さんは「100歳を超えても、元気で楽しく健康に生きられる――。近未来の医療でかつてない長寿社会が実現します」と語ります。そこで今回は、北村さんの著書『東大名誉教授が教える 死なない生き方 科学でひもとくアンチエイジングと健康寿命』より一部を抜粋し、「『健康寿命100歳』を手に入れるための対策」をお届けします。
筋肉量低下を防ぐための簡単な体操
高齢になると、どうしても筋肉量が減少する。しっかり歩くことは若さを保つことにつながるが、筋力が落ちると歩くのが大変になる。そして歩かないと筋肉量が低下するという、負のスパイラルに落ちこんでいく。歩かなくなると外出が減り、社会とのつながりも薄くなるというマイナス面もあり、認知症など老化に悪い影響を与える。
それでは筋肉(筋力)を保つためにはどうすればよいのか。
下肢の筋肉をつけるためには、スクワットが有効だ。下肢の筋力がつけば、歩行にも良い影響が出る。ゴルフやテニスなどのスポーツを楽しみたい人にも、プラスになる。ゴルフなどは、上肢の筋肉や背筋が大事だと思われがちだが、じつは下半身がしっかりしていないと、上半身だけではうまくいかない。
気をつけることは、スクワットを低い位置まですると、膝に負担がかかるうえに転倒の危険もあるので、椅子に座る直前くらいまでで止めるのがよい(図)。背後に椅子を置いて行うと、転んで怪我をすることもないので、安心だ。
<『東大名誉教授が教える 死なない生き方 科学でひもとくアンチエイジングと健康寿命』より>
特に膝に問題がある人には、このハーフスクワットをお勧めする。ただし、それでも膝が痛む場合は無理をせず、膝の周りの筋肉を鍛える運動から始めてみよう。