「久保みねヒャダこじらせ公論」
(イラスト◎久保ミツロウ)

フジテレビ「久保みねヒャダこじらせナイト」の久保ミツロウ・能町みね子・ヒャダインによるおしゃべり連載「久保みねヒャダこじらせ公論」。番組ライブ終了後に楽屋で交わされる、打ち合わせなしの雑談を収録しております。

今回は2026年1月31日に開催されたこじらせライブの後のおしゃべり……の前半です。この日のゲストは、昼の部が「はやく起きた朝は…」の松居直美さん、磯野貴理子さん、森尾由美さん。夜の部がマツコ・デラックスさん。濃いゲストたちとのトークを終えて、みなさんへとへとになっております。(司会・構成◎前田隆弘

「一人でいるのが寂しい」なんて全然思わない

久保 今日は盛りだくさんですごかったな……とても咀嚼できない。 

能町 ぱっつんぱっつんでした。 

──マツコさんの回、トークの内容も良かったですけど、企画コーナーなし、完全なフリートークだけでやり切ってましたね。それも良かったなと。 

ヒャダ うん、何の企画もしませんでした。今日は「豪族の娘(*)」は封印でしたね。

*久保がやってみたい企画を「権力を持った豪族の娘」よろしくゲストにお願いするという、ここ1年くらいで定番化した流れ。 

──久保さん、マツコさんがゲストに来ることで「今日は自分のターニングポイントになるかもしれない」と言ってましたよね。なりましたか? 

久保 「テレビに出る向きじゃない人がここまでやってるんだ」という部分の整理ができたのは大きかったと思う。でも「テレビで青春をやり直してるんだと思う」というお話(*)が聞けたのが一番良かった。

*ライブ中、マツコはフジテレビのスタッフに厳しい言葉をぶつけていたが、その様子をじっと見ていた久保が「マツコさんは関わったスタッフのことをちゃんと覚えている(=実はテレビ番組に対して愛情が深いのでは?)」と気づく。その指摘がきっかけとなって、自分の人生を振り返るようなマツコの語りが始まる。そこで出たのが「(昔は)ずっと独りだったから、テレビで青春をやり直してるんだと思う」という言葉。 

能町 でもあの話、すごいわかりました。 

久保 自分も「久保みねヒャダ(こじらせナイト)」を長くやらせていただいてるから、わかるんですよ。マツコさんもああいう(辛辣な)こと言ってるけど、「今までスタッフの人と楽しくやれてきたんだな」というのが伝わってきたし、そのときに味わった気持ちを今も大事に持ってるというのは、素敵だなと思ったんですよね。 

能町 マツコさん、「出版の人たちより、テレビの人たちの方が好きだ」みたいなことをどこかで言ってたんですよね。だいぶ前だけど。 

久保 マンガを描くのってすごく大変で、それでも昔はやれてたけど、今はもう「あれと同じ苦労はできない」「あの頃みたいにはできない」というゾーンに入っちゃってて。 

ヒャダ 「あのとき頑張れてても、いま頑張れない自分はいる」(と言ってステッカーを見せる)

『かわいい中年』の先行販売特典で配布したステッカー

久保 これですよ! ほんとこれ。私もテレビという世界で大変だと思うことも多々あるけれども、今は毎回新鮮な体験をさせていただいててありがたいなって感じましたね 。

──マツコさんからは「久保さんの暮らしが理想」って話が出たし(*)。

*普段は犬と散歩したり、犬と一緒に寝るような日常を過ごしつつ、ときどきテレビに出演するという現在の久保のライフスタイル(?)を、マツコが「理想の暮らし」だと評した。 

久保 でも確かに理想なんだろうなと思いますね。犬を抱きながら毎日午前中は寝てるし。 

能町 最高じゃないですか。 

久保 「一人でいるのが寂しい」なんて全然思わないし。たまにテレビに出て。 

──マツコさん(夜の部ゲスト)もそうだし、磯野貴理子さん(昼の部ゲスト)も、そこは共鳴してる感じがしました。「(離婚して)一人になってからのほうが幸せ」と話してましたし。

久保 そう。今日の会話って、(犬の散歩で立ち寄る)朝の公園では絶対できない話ばっかりなんですよ。毎日会う人と、そこそこ当たり障りのない会話をして気持ちよく生きるってのは、それはそれで楽しいんだけど、やっぱりテレビのああいう場じゃないとできない話があるんだよね。1対1で話すにしたって、あそこまでの話ってそうそう聞けるものじゃないから、「久保みねヒャダ」という場所をいただけているからこそ、聞ける話がいっぱいある。