赤ん坊がいきなり青年に育つ

キノコは本当に不思議な生命体で、とにかく成長の速度がすさまじい。

印象としてはふと横を見ていたら伸びていたぐらいの話で、それが半日や1日となれば赤ん坊がいきなり青年に育つ。「まさかあの子が!」と原木に顔を寄せてキノコの位置を確かめることしきりである。

『日日是植物』(著:いとうせいこう/マガジンハウス)

余談だが、家庭で園芸をやっていると、日のあたりにくい鉢に突如要らないキノコが生じることがある。

だいたいが白い奴で、最初に見つけた時は笠が丸くて小さくてちょっと可愛い。この丸さ小ささ可愛さが罠である。つい「少し見逃そうかな」と思ってしまい、処理を怠ることになる。