(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
少しずつあたたかくなり、春の気配が感じられる季節になってきました。ラッパーや俳優など多方面で活躍しながらも園芸家の顔を持ついとうせいこうさんは、長年続けてきたベランダ園芸家(ベランダー)から室内園芸家(ルーマー)にシフトしつつあるそうです。そこで今回は、いとうさんが東京新聞で連載してきた人気コラムを書籍化した『日日是植物』から、2019年11月のエッセイを紹介します。

シイタケ栽培

最盛期は過ぎてしまったが、我が家では久しぶりにシイタケ栽培に余念がない。

もともとは10年くらい前だったか、まだ室内園芸などと言っていなかった頃、俺はいっときシイタケ栽培にはまり、ネットで原木を取り寄せたり、旅先のみやげで買ってきたりして日々霧吹きで水をかけて過ごした。

本当の木に菌が植え込まれているものもあったが、すでに当時からあのフカフカした謎の円筒が流行っていた気がする。

で、なにしろ直射日光は不可、温度管理が重要だから、俺はそいつを書斎に持ち込むのが常で、毎朝起きては見に行ってシイタケの具合を確かめた。