「天下=京都」と限定的に捉える必要はない

最後に「天下布武」のハンコです。

信長は岐阜占領の頃から「天下布武」の印を使い始めます。

天下に武を布く。すなわち、武力で天下を統一する。最近では、「天下とは京都、もしくは京都の秩序を指す」から、信長の目標は武力による都の秩序の再建であると説く研究者が多いですね。

ですが「天皇」の古い(西暦700年より以前)呼称である「大王」の正式名称が「治天下大王」(あめのしたしらしめすおおきみ)であったように、「天下」は広く日本全体を指す言葉で、こうした用例はこの後もずっと確認することができます。なにも「天下=京都」と限定的に捉える必要はないでしょう。