トメと夫は年子の幼児(あと少しで三歳になるやっとおむつの取れた女の子と、一歳になって数ヵ月の男の子)を育てている。

トメは長女のことを「アライグマ飼ってるみたい」と言う。好奇心が強くて頭がよくて手先の器用なアライグマほど、ペットとして大変なものはないんだそうだ。見ていると、たしかにこの子は、二重三重に立ててある子どもよけのフェンスをくぐり、子どもよけのストッパーのついてる引き出しを開けて、本物のフォークやスプーンを取り出して、プレイ・ドウ(こむぎねんどの定番商品)の中につっこむ子だった。たしかに、嘘っぽいおもちゃのフォークより、とんがってぴかぴか光るフォークのほうがおもしろいよね。

あたしも一緒にプレイ・ドウをやったが、二歳児だから、並んでこねてるだけで、ときどきあたしのを奪い取って自分のかたまりの中につっこむという遊びしかできない。それでも、並んでこねてすごく楽しかったらしく、「ババ、ババ」とやたらになついてきた。なつかれると、アライグマ娘、とてもかわいい。

カノコのところには十三歳(姉)と十歳(弟)の思春期がいる。カノコの別れた夫はすぐ近くにいて、交代で子どもの世話をする。あたしが行けば会いに来てくれるし、一緒にごはんも食べる。どこが別れてるんだと言いたくなるよな協力ぶり、子どものためにはとってもいいことだ。というかアメリカじゃ、あたしが住んでいた頃からこれが標準だった。そして思春期の少年少女は、二人ともあたしより背が高くなっていた。