何を考えているかわかる
――撮影を通じて、見上さんと上坂さんの関係もりんと直美のように深まりましたか?
見上:何か大きなことがあったわけじゃないけれど、日々を一緒に積み重ねるなかでどんどん信頼関係が育ちました。なんとなく、お互いが考えていることがテレパシーのようにわかってきて。それがすごく、りんと直美の関係性に重なるところがあったんです。
上坂:撮影中、愛さんとは家族よりも長い時間を一緒に過ごしました。お休みの日にスーパーやお菓子屋さんに行くと、自然と「これ、愛さんが好きそう」って思ってしまう。愛さんも休み明けに「これあげる」と、私においしそうなお菓子をくれたことがあって。そんなやり取りが当たり前になっていました。
見上:劇中では、直美が東京にいて、りんが新潟の女学校に赴任していた時もありました。りんと直美はずっと一緒にいたわけじゃなくて、それぞれ違う場所で頑張っているけれど、お互いのことを思いやっていて、なんとなく相手の思っていることがわかる。きっとりんと直美も、私たちみたいにお互いのことを考えていたと思うんです。
――お互いの俳優として尊敬できる点や刺激を受けた点があれば。
見上:樹里ちゃんは、とにかくおおらか。周りが安心する空気をまとっていて、どんなに現場が大変なときでも、愚痴を言っているのを一度も聞いたことがない。樹里ちゃんがおおらかに構えていてくれることで、みんなすごく助けられました。お芝居では、感受性豊か。相手のお芝居を受けて、柔軟に直美を演じていたという印象です。そうやって生まれる化学反応みたいな何かが、作品の良さにつながったと思っていて。台本を読んでいる時には想像もできなかった直美の表情や感情を、いちばん近くで見ることができて幸せでした。
上坂:リスペクトしているところはたくさんあります。どんなに1日のスケジュールが長くて、愛さんがいちばん大変な時でも、先頭に立って周りをひっぱってくれました。
直美のいろんな表情を引き出してくれたのは愛さん演じるりんであり、周囲のキャストのみなさんです。愛さんはリハーサルの段階から、りんが求められていることや、これまでの流れからどうあるべきか、を細かく監督とお話しをされていたのを覚えています。愛さん演じるりんと1年走りきることができて、感謝の気持ちでいっぱいです。