CDを減らしたら、音楽がもっと好きになった
夫が山のような洋服を抱えていたように、私にもどうしても手放せない聖域がありました。それが「CD」です。
私はかつて、CDショップやレンタルビデオ店の店員としてフリーター生活を謳歌していました。当時の私にとって、所有するソフトの数は、そのまま「音楽への愛の深さ」であり「自分の存在価値」そのものでした。ピーク時の所有数は2000枚近く。すでに触れたように、結婚を機に600枚前後まで整理し、度重なる引っ越しを経て300枚まで減らしたものの、そこから先がどうしても減らせないままでいました。
数年前まではなんだかんだでCDを聴いていたのですが、いつの間にかサブスクリプション(定額制配信サービス)に移行し、いつしか「持っている意味とは?」と自問自答する状態に。数年に一度やってくる「減らしたくなる欲求」に背中を押され、さらに手放す決心をしました。
残すCDの基準は明快です。「CDがないと聴けないもの」「手放したら二度と手に入らないもの」だけを残す。こうして最終的に、山下達郎、ザ・ブルーハーツ、ザ・ハイロウズといった配信未解禁のアーティストや、一般流通していないインディーズバンドのアルバム、権利関係で再販が難しいコンピレーション盤など、約50枚まで削ぎ落としました。