『わろてんか』以来約10年ぶり

(『ブラッサム』/(c)NHK)

――出演が決まったときの感想を教えてください。

ホームドラマ自体が好きなのでまた朝ドラに出たいと思っていました。でも1984年に『ロマンス』、2010年に『てっぱん』、2017年に『わろてんか』と3作出て、ヒロインの父親役も続いたのでもう来ないかなと。

さすがに今回は父親役ではありませんでしたが、黒崎という個性の強い役が来てうれしかったです。NHK大阪放送局に来たのは『わろてんか』以来約10年ぶり。全部覚えているようでやっぱり忘れちゃってました(笑)

――演じられる黒崎大三郎はどんな役ですか?

黒崎は最初から大食いのシーンがあって、大きな声でよく笑うダイナミックな人。その勢いを出しつつ、作家の才能を見抜く能力にたけた鋭さや心の中の純度の高さというギャップを表現できたらいいなと思いました。きっと1行読めば作品のよしあしがわかるほど、研ぎ澄まされた感性を持っているのでしょうね。だから熱意を買って受け取った珠(石橋静河)の原稿のさわりを読んだだけで、才能を感じたはずです。

原石に出会うことが黒崎にとって一番の喜びだろうし、当時は女性作家もあまりいないので、実は誰よりも珠に期待しているのが厳しい言葉の中に感じられました。

(『ブラッサム』/(c)NHK)

僕自身は黒崎のようにまっすぐグイグイ来る人、好きです。ズバズバ言うけれどもアイデア豊富な編集長だから、作家たちもエネルギーがもらえて霧が晴れるような気分になるんじゃないかな。

ただ、「首都公論」がいい結果を生んでこられたのは、直感でワッと行くタイプの黒崎と冷静な分析ができてきっちり理論で後押ししてくれる副編集長・山中(井浦新)の二人三脚だったから。

山中役の井浦君とは過去に一度共演していますが、常に清潔感のある人です。穏やかな物言いの中に力があるところが昔から変わらなくてすてきですね。