医師の言葉を励みにして
佐川さんのHbA1c(過去1~2ヵ月の血糖値の平均値。6.5%以上で糖尿病と診断される)は10%近かった。半年ほどインスリン注射をして血糖値を下げた後、内服薬に移行。現在は、SGLT2阻害薬(尿からの糖の排泄を促進して血糖値を下げる薬)を服用しながら治療を続けているのだそう。
「クリニックの栄養士さんから食生活の指導を受けるのですが、糖質は控えて、お酒はダメと、至極真っ当なことを言うんですよ。栄養士さんには悪いけれど、だんだん腹が立ってきて、『それができないからこうなっているんです! 指導はけっこうです』と逆ギレしてしまいました(笑)。だって私なりにお金も時間もかけて、努力したことは事実だから……」
そんな佐川さんの心の支えは担当の医師。「お酒は糖質低めの○○ならいいですよ」と代替案を出してくれ、いい数値をキープできているとめいっぱいほめてくれるのだという。
「伴走者と相性がいいとこんなにも違うものかと感動しました。最近では先生にほめられたい一心で、野菜を食べてから炭水化物を食べる、食後に階段の上り下りなどの軽い運動をする、腸内環境を整えるなど、治療と並行しながら生活習慣の見直しをしています。あと“魔法の薬(SGLT2阻害薬)”があるおかげで、多少の暴飲暴食もなかったことにできますし……」
努力の甲斐あって、最近では疲れやすさやだるさから解放され、朝もシャキッと起きられるように。血糖値も正常値に下がったという。