5億2000万円の借金を抱え、自己破産

1984年からはワイドショー『ルックルックこんにちは』の司会者として活躍。94年には14歳下の小緒理(さおり)さんと再婚し、四郎さんは妻をマネージャーにして二人三脚で歩み始める。順風満帆とも思えた98年、司会を突然降板。理由は前妻への養育費の支払い、骨董品収集の浪費癖に加え、連帯保証人になった会社が倒産し、5億円以上の借金を抱えたことによる自己破産だった。

自己破産から2年後、弊誌のインタビューに応じている。

〈私は破産とか自分がつぶれるということだけは、避けて通りたいと思って生きてきた人間です。それなのに、平成10年4月6日、5億2000万円の借金を抱え、自己破産してしまった……〉

〈毎日が分刻みの金策になりました。「ルック」の本番中でも、バイブモードにしてある今の妻からのポケベルが鳴る。「07」が借金関係のトラブルと決めてあり、「07070707」とたくさん並んだら緊急のトラブルの印。そうなると心ここにあらずになってしまうんです。本番中も、それこそ眠っている間も、金策のことで頭がいっぱいでした。そして、最終的には、20人以上の闇の高利貸しから、借金することになりました。時間を戻すことが可能なら、どこを修正したら自己破産をせずに済んだか、よく考えるんです。すると、高利というお金をナメてかかったのが一番いけなかったというところに行き当たる。なまじ収入があったから、多少高利でも、苦もなく返せると思ってしまったんです〉(『婦人公論』2000年10月22日号)

『ルックルックこんにちは』を辞める頃には、年収2億円近くあった四郎さんだが、稼いでも稼いでも金利で消えていき、手元にまったく残らなかったという。

〈破産したら、潮を引くように、人が去っていきました。番組を降り、時間ができたから、古い友人と久々に話そうと電話を入れても、「連絡しないでくれ」と言われる。金を無心されると思うのでしょうね。ただ話したいだけなのに……〉(同上)

しかし、手を差し伸べてくれる人もいた。兄の一徳さんは「返さなくてもいいから」と20万円くれたという。小緒理さんも「またのし上がって、若い女のコと浮気するくらいになって」と、励まし、良き理解者でいてくれた。