「自己破産から丸9年。彼女の人生最後の約10年は、僕のせいで苦労ばっかりだったんです。普通は逃げますよね。いっそ僕から逃げ出していれば、彼女は命を縮めなくてすんだかもしれません……」(写真は『婦人公論』2000年10月22日号より)

彼女の人生最後の約10年は、僕のせいで…

バラエティ番組などにも登場していた四郎さんだが、2003年脳梗塞を発症。07年にはマネージャー兼ドライバー兼付き人として公私にわたって支えてくれていた小緒理さんが心不全のために、43歳の若さで急死するなど、苦悩が続いた。

〈霊安室に連れて行かれてからは、なんだかワケがわからん状態になってしまった。彼女がね、深い穴に落ちていってしまうような気がしたんですよ。手を伸ばしても届かないような、そんなもどかしさを感じて、思わず大声をあげていました〉

〈お通夜のときも、何やら喚(わめ)き散らしてしまいました。あのとき小緒理に何を伝えたかったのかな。ゴメンね、だったのか、もう一度目を開けてくれ、だったのか。自己破産から丸9年。彼女の人生最後の約10年は、僕のせいで苦労ばっかりだったんです。普通は逃げますよね。いっそ僕から逃げ出していれば、彼女は命を縮めなくてすんだかもしれません……〉(『婦人公論』2007年7月7日号)

09年に『婦人公論』では、「座右の銘」を「継続は力なり」と答えていた。

〈実は最近思っていることなんです。昔の自分って「つらい、苦しい、面倒くさい」なんてことからは逃げてきて、楽なこと、都合の良いことばかり選んできましたね。5年前の脳出血の後遺症、一昨年妻が亡くなったこと……いろいろ重なって精神、体調すべてが今「バラバラ」なんです。何の気力もなくなって、仕事以外の日は、1日じっと家の中。それが最近、姉さんに尻を叩かれウォーキングを始めたんです。珍しいことに、続いているんですよ。たった20分の散歩程度でへとへとですが、少しずつでもよくなってる……気がする。気がするだけでも、後ろ向きな僕にとっては大きな進歩なんです。休まず続けますよ〉(『婦人公論』2009年2月7日号)